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胃・小腸・大腸の働きと病気

胃・小腸・大腸はどのような働きをしているのか?胃・小腸・大腸にはどのような病気があるのか?について詳しく説明します

   
カテゴリー「胃について」の記事一覧

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胃腸は自律神経によって支配されている

胃腸の自律神経支配 自律神経は自分の意志とは無関係に自動的に働いてくれる神経です。
血液の流れる量や体温、心臓の鼓動のリズムなどは私たちの意志ではコントロールできません。
このような生命の維持に必要不可欠な調節をしてくれているのが自律神経なのです。
胃腸は独自に働くこともできますが、脳からの自律神経によって強くコントロールされています。
このため、過度のストレスで脳のコントロールが混乱し、自律神経の働きがおかしくなると、胃腸にもその影響が表れます。
胃の筋肉が緊張し、胃の毛細血管が極端に細くなって血流が悪くなるため、胃を守る粘液の分泌量が激減します。
防御の弱くなった胃壁は、胃液による攻撃によって消化されてゆき、胃潰瘍になるのです。

緊張時に食欲がわかない理由

自律神経には、交感神経と、副交感神経があります。
交感神経は緊張時に働きし、副交感神経はリラックスしているときに働き、お互いに相反する働きをすることでバランスをとって体の機能を調節しています。
胃腸の働きは副交感神経が優位になることで活発に活動します。
つまり、リラックス状態のときに消化吸収活動が行われます。
緊張しているときには、食欲がわかなかったり、食べてもなかなか喉を通らない、という経験をされた方のおられるのではないでしょうか?
緊張時は交感神経が優位に働いているため、胃腸をはじめとする消化活動に関わる消化器官の働きが鈍いことが、その原因の1つだといえます。
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食べ物を消化する胃液の仕組み

胃が行う主な働きは、食べ物の栄養素が小腸で吸収されやすいように、食べ物を小さな形に消化することです。
胃壁の表面には胃腺と呼ばれる無数の小さな穴があいていて、その胃腺から分泌される胃液によって消化が行われています。
胃液は無色透明の少し粘りけのある酸性の液体で、1日約1.5リットルも分泌されています。
胃液成分のほとんどは水ですが、その他にも塩酸ペプシン粘液が混じり合っています。

胃液成分の役割

  • 塩酸…塩酸はその強力な酸度で食べ物を溶かします。
    その他、主細胞から分泌されるペプシノーゲンを消化酵素のペプシンに変えたり、胃の中を殺菌したり、鉄やカルシウム、ビタミンB12の吸収も助けています。

  • ペプシン…ペプシン蛋白質を分解する酵素で、肉や魚など食べ物の蛋白質を小さな形にします。

  • 粘液…粘液は胃壁を覆って塩酸や消化酵素で胃粘膜が傷つけられるのを防いでいます。
    粘液はムカデのような足をもつ細長い糖蛋白が立体的に敷き詰められてできています。


    胃液成分を分泌する細胞たち

    これら胃液の成分は胃腺から分泌される訳ですが、実は胃腺の内膣にいる細胞たちがそれぞれ役割を分担して成分を吹き出しているのです。
    胃腺

    ガストリン細胞

    ガストリン細胞
    ガストリン細胞は、胃に食べ物が入ってきて、胃のひだ伸びる刺激でガストリンというホルモンを分泌します。
    ガストリンは毛細血管を通って主細胞や壁細胞の底を刺激して、それぞれの胃液成分を分泌するように促します。

    主細胞

    主細胞
    主細胞はペプシノーゲンを分泌する細胞です。
    分泌されたペプシノーゲンは塩酸と交わると形を変えて蛋白質を分解するペプシンという消化酵素に変化します。

    壁細胞

    壁細胞
    壁細胞はpH2という非常に酸度強い塩酸を分泌します。
    また、ビタミンB12を吸収するために必要不可欠なキャッスル内因子という物質も分泌しています。

    粘液細胞

    粘液細胞
    粘液細胞(副細胞)は塩酸や消化酵素から胃壁を守る粘液を分泌します。

  • 胃ってどんな構造しているの?

    胃は筋肉と粘膜でできた袋状の臓器で、口から食べて食道を通ってきた食べ物を胃液によって消化する働きをしています。
    胃の中に何も入っていないときには容積が50mlほどに縮んでいるのですが、胃に食べ物が入ってくるとひだを伸ばして、満腹時には1200~1500mlと約25~30倍にも膨らむことができます。
    胃は噴門(ふんもん)、胃底、胃体、幽門(ゆうもん)の分けられています。
    胃の構造
  • 噴門…食道と胃の境目で、食べ物が通過するときだけ開いて、普段は筋肉の働きでぎゅっと締め付けて胃液や食べ物の逆流を防いでいます。
  • 胃底部…胃の上部の膨らんだ部分です。食べ物と一緒に飲み込んだ空気や炭酸飲料などに含まれるガスはこの部分に溜まって口に逆戻りします。これがいわゆる「げっぷ」です。
  • 胃体部…胃の大部分を占めており、ここで胃に入ってきた食べ物と胃液を混ぜ合わせてドロドロのお粥状にします。
  • 幽門…胃と十二指腸の境目で、お粥状にされた消化物を十二指腸に送り込むときに、幽門の括約筋が開きます。
    幽門で消化物が胃から十二指腸に送られる量を調節しているのです。

    胃壁は6層構造

    胃壁は6つの層からできています。
    胃壁の構造
    お腹の臓器の表面を覆っている膜を腹膜といい、腹膜の一部である漿膜(しょうまく)が一番外側にあります。
    漿膜の次に漿膜下層があり、その内側に胃の筋肉である筋層があります。
    筋層は縦走筋、輪状筋、斜走筋の3層でできており、それぞれの筋肉が縦・横・斜めに伸び縮みすることで胃に入ってきた食べ物を胃液と混ぜ合わす役目をしています。
    筋層の内側には、たくさんの神経と血管が存在する粘膜下層があります。
    粘膜下層の内側には粘膜筋板があります。
    粘膜筋板は筋層の筋肉の働きとは異なり、胃の内面をひだ状にし、胃粘膜を動かすための筋肉です。
    一番内側は胃粘膜であり、表面は粘液で覆われており、胃壁が胃酸で傷つけられるのを防いでいます。
  • プロフィール

    会社名:
    増田製薬株式会社
    住所:奈良県橿原市川西町429

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